不動産の税金〜不動産取得税その1〜

  • 2018.11.14 Wednesday
  • 12:08

不動産を買うといくつかの税金を払わなければなりません。

 

まず最初に浮かぶのが、建物を買ったときの消費税です。その他、印紙税や登録免許税、そして不動産取得税がかかります。

 

さて、この不動産取得税、一体何者でしょうか。

 

〇不動産取得税とは何か

 

不動産取得税とは不動産を取得したときに支払う税金の一つです。

 

不動産取得税は地方税法を根拠として、その不動産が所在する都道府県が徴税します。

東京都の不動産なら東京都、福岡県の不動産なら福岡県が徴税します。

 

不動産の取得とは何でしょうか。不動産の取得とは(不動産の税金の世界では「建物」ではなく「家屋」といいます)家屋を建築したとき、あるいは土地や家屋を購入したとき、贈与や交換で不動産を所有することをいいます。そして不動産取得税は取得した人に課税される税金です。なお、相続により取得した場合には課税されません。

 

また登記の有無には関わらず課税されます。

 

ですから「この建物は登記してないから税金を払わなくて大丈夫」なんていうことはありません。

 

〇どのように納税するか

 

都(道府県)税事務所から納税通知書が送られてきます。取得の日から概ね半年前後で送られてきます。

その納税通知書に記載されている方法で、記載されている期日までに納めなければなりません。

 

〇いくら払うのか

税額は、取得した不動産の価格×税率で求めます。

取得した不動産の価格とは、実際に売買された価格や建築工事費などではなく、固定資産課税台帳に登録された価格となります。

固定資産税課税台帳に登録された価格は、総務大臣が定めた固定資産評価基準により点数で計算されて決まります。

 

税率は平成20年4月1日から平成33年3月31日までに取得したものに関しては、土地と住宅家屋が3%、非住宅家屋が4%です。

 

ですから、例えば、固定資産税課税台帳に登録された評価額が土地建物あわせて2,000万円の不動産を取得すると、

2,000万円×3%=60万円

を不動産取得税として支払うという計算になります。

 

〇免税点と非課税になる場合

課税標準が10万円に満たない土地、23万円に満たない新築・増築・改築、12万円に満たない売買などの場合は不動産取得税が課税されません。また、上述のように、相続による不動産の取得、法人の合併又は政令で定める分割による不動産の取得、土地区画整理事業等での換地の取得などの場合にはそもそも課税されません。

 

ただし、相続による不動産の取得には、死因贈与は含まれませんので注意が必要です。

*死因贈与=「私が死んだらこの土地をあなたに与えます」「分かりました。もらいます」という契約です。

 

〇軽減措置

一定の条件を満たす場合に不動産取得税の軽減措置を受けることができます。

次の記事でみていきましょう。

 

楽府株式会社 宅地建物取引士 永 秀一郎
 
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不動産の収益率を高めるアイデアシリーズ〜その1〜

  • 2018.11.09 Friday
  • 10:17

不動産の投資効率、収益率を高めるアイデアシリーズ〜その1〜は看板を付けることです。

 

こちらは東京都八王子市の京王八王子駅前にある「保健所前」交差点の昨日の様子。いくつかの看板が見える中、新しくネットカフェの看板が設置されている最中です。

 

不動産が視認性の高い場所に立地している場合に有効な手段となります。

 

もちろん紺屋の白袴ではいけません。宅建業者である弊社も広告主としてあるいは地主として、色々な場所で活用しています。

 

 

広告主としては「看板見たよ」と思った以上の反響を頂けるので驚きます。

 

不動産の世界においては、部屋を貸し、駐車場を貸すだけではない部分で追加の収益を上げていく、収益を最大化することはとても大事です。

 

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消費税の増税は建物の建築にどのような影響を及ぼすか

  • 2018.11.05 Monday
  • 11:52

消費税が現行の8%から10%に増税される時期は、2019年10月が予定されています。

 

建物の建築にかかる費用は大きいので、そこにかかる消費税ももちろん大きな金額となります。

 

例えば2,000万円の一戸建ての建築にかかる消費税は200万円に

1億円のアパートの建築にかかる消費税は1,000万円に、

5億円のマンションの建築にかかる消費税は5,000万円に、

 

といった具合に、かなり負担が大きくなってきます。

 

私たちが生活するための、住宅の家賃には消費税は(表向き)かかりませんが、建物のオーナーは当然建築の段階で消費税を支払っているので、その増額分の利回りを確保するために家賃も上げなければなりません。したがって賃貸に居住していたとしても、この消費税の増税の影響は受けることになるわけです。

 

さて、この消費税の増税において、いつも話題になるのが「駆け込み需要」というものです。

 

増税前に、高い買い物を済ませておきたいという需要が強くなるこの現象、当然、不動産という高額な商品の買い物も早めに済ませておきたいと考えるのは当然のことです。まあ消費税増税直前に契約しておけば大丈夫…と思われるかもしれません。

 

勘違いされることが多いのですが、実は消費税率が確定するのは、契約した時ではなく、建物が完成して引き渡された時となります。したがって、新消費税率の施行日前に契約しても、引渡しが施行日以降である場合、新税率での課税がなされることになります。大きな建物等の場合、工期は半年〜1年となります。これではとても間に合わず、混乱を招きかねません。そこで契約から引き渡しまである程度の期間が必要となる建築工事の契約等には「経過措置」がとられることになりました。

 

経過措置とは、新税率施行日の半年前を「指定日」とし、この指定日の前日までに建築請負契約が締結されていれば、旧税率(8%)の課税でよいというものです。

 

例えば2019年10月1日が新税率の施行日であるならば、その半年前の前日、つまり2019年3月31日までに契約した分については、引渡しが10月1日以降であっても8%の消費税となるということです。

 

この経過措置の適用を受けられるのは、不動産関連でいうと、建築、リフォーム・修繕、改修といった各工事になります。自宅のリフォームや耐震改修工事、賃貸物件の修繕等であっても適用されます。

 

一方、例えば建売住宅や分譲マンションを買うといったような、不動産の譲渡契約に関してはこの経過措置の対象にはなりません。もちろん、それらの物件を買う際に、建物の内装・外装・設備部分の特別な注文工事がある場合には、その部分に関しては経過措置の対象になります。

 

現場では、契約がまとまるまでに、通常でもおおよそ2ヶ月かかります。またこの経過措置があるので、年明けは大勢が契約に向けて殺到しますので、もう少し契約がまとまるまでの期間がかかることが予想されます。ですから2019年3月末までに契約を終わらせるためには、なるべく早く動き始める必要があります。

 

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JUGEMテーマ:アパート経営・賃貸経営

海外に転勤する間だけ、自宅を賃貸に出す方法

  • 2018.09.06 Thursday
  • 11:36

ご相談者は大手商社に勤められるビジネスパーソンでした。中国語が堪能で優秀なので現地企業との合弁会社設立のため、長期出張(ほぼ転勤)することになりました。今お住いの自宅は、祖父母の代から住んでいるところなので、今すぐに手放すという決断は難しいものの、ただ空き家にしておくのは、家と敷地の管理の面から好ましくないとのことで、賃貸に出すことを選択肢に入れておられました。

 

ところが色々と調べてみると「一時使用のための賃貸借」という名目で貸したにも関わらず、「一時使用のための賃貸借に該当しない」と判断されて、立ち退き料の支払いを条件に立ち退きが認められたという裁判例があることが分かり、不安に思われていたようでご相談を受ける運びとなりました。

 

ではこのようなケースの場合、自宅を賃貸に出すことは可能なのでしょうか。また、どのような点に気を付ければ良いのでしょうか。

 

旧借家法においては、その第八条において「一時使用のための建物の賃貸借を為したることが明らかな場合」と書かれているものの、具体的にどのような場合に一時使用のための建物の賃貸借に該当するかについては言及していませんでした。つまり解釈にゆだねられていたわけです。

 

一方、新借地借家法においては、その第38条において、理由の必要のない一般の定期建物賃貸借を、その第39条において、取り壊し予定の建物の賃貸借をそれぞれ明記するに至りました。

 

したがって、今回のクライアントのように、(とりあえず今のところは)一時的にご自宅を賃貸に出されるというような場合には、この借地借家法第38条に則って、一般の定期建物賃貸借契約を使うことにより、将来のリスクを心配する必要がなくなります。

 

では、この定期建物賃貸借契約はどのような条件で成立するのでしょうか。同法を読んでいくと、次のことが分かります。

1.必ず公正証書による等、書面によって契約締結を行うこと

2.契約は更新がなく、期間の満了により終了することを書面を交付して説明すること

3.契約期間満了の1年前から6か月前までの間に、期間の満了についての通知をすること

 

以上の条件が、最低限必要となります。

 

一般に宅建業の免許を受けた宅建業者に媒介を依頼された場合、これらをきちんと網羅し文面にも細心の注意を払った契約書を作成し、登録を受けた宅地建物取引士が、契約の更新がない旨を書面によって説明し、賃借人による同意の印鑑をいただくことと思います。また管理を宅建業者に依頼されている場合には、契約期間の満了について十分前もって賃借人に告知するシステムが構築されていることと思います。

 

したがって、お近くの信頼できる宅建事業者にご相談になられるのが、最も良い方法です。このようなケースであっても、宅建事業者への報酬は月額賃料の50%+消費税と法令において定められていますので、万一の際の将来の立ち退きトラブルで何百万円支払うというリスクと比較しても合理的な費用かと思います。

 

しかし万一どうしても宅建業者に媒介してもらうことが難しい場合には、十分関係法令を理解し、できるだけお知り合いの弁護士、司法書士等の専門家に相談をしながら案件を進めていかれると良いでしょう。

 

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併せて読みたい記事;

「借地・借家の立ち退き料とは〜その1」

「借地・借家の立ち退き料とは〜その2」

 

生産緑地を貸すという選択肢

  • 2018.08.25 Saturday
  • 11:36

まず、最近よく耳にする言葉「生産緑地」とは何でしょうか。

 

生産緑地とは都市部(市街化区域内)の緑地で、市町村から指定を受けた農地や採草放牧地のことをいいます。

 

敷地500平米以上、30年以上営農を継続することを条件に指定され、固定資産税が安くなる代わりに農業以外の目的に土地を使用することができなくなるというものです。

 

1972年に制定された「生産緑地法」という法律に基づいて運用されているものですが、当時、人口の増加により都市部の緑地が急激に開発されたことにより、住環境の悪化や、水害等の災害の発生が問題視されるようになり生まれた法律です。

 

そして昨今話題になっている「2022年問題」とは、1992年に改正された生産緑地法の「30年間の営農義務」の30年が経過することにより、生産緑地の指定を外すことができるようになるので、都市部の緑地が宅地となって大量に一般市場に出回るようになるのではという懸念です。つまりそこが開発されることにより、人口が減少している中でも、住宅が新築され、空き家が増え、家賃が下がり、結果不動産価格が下落していくのではないだろうかという懸念です。もちろん物事には両面がありますので、例えば家賃が下がることにより、他の消費に回せるお金が増えるという一面もあるかもしれません。あるいは、農業従事者が減少する中で、他の用途に土地が活用されることが、経済にプラスの面をもたらすという一面もあることでしょう。

 

とはいえ、国としてはやはり、都市部の土地が急激に市場に出回って経済に悪影響を及ぼすことは避けたいと考えているようです。また農業は我々人間にとっての生命の礎でもありますので、そこが少しでも維持されるようにしたいと考えているようです。

 

ところが、都市農地は土地の価格が高くなるため、それらの土地を買って農業を営んでも元を取れないという状態でした。では土地を借りて農業を行うのはどうかというと、(売買と同様に)農地法第3条による農業委員会の許可が必要、かつ(賃貸借の場合は)農地法第17条により賃貸借契約が法定更新されていくので、ほとんどの場合「農地を貸したら二度と返ってこない」という状況に陥ることになっていました。さらに、都市農地を貸した場合には、それまで猶予されていた相続税を支払う義務が生じます。当然都市農地は他の農地と比べて相続税は高くなりがちですので、こういう事情からも農地を貸すことがとても難しいという状況でした。

 

そこで平成30年6月20日、衆議院において「都市農地の貸借の円滑化に関する法律」が議論され、可決成立しました。

 

この法律によると「都市農地特有の役割を果たす」事業計画を策定して、耕作を行うことにより、上述の農地法第3条、及び第17条の規定の適用除外を受けることができます。例えば生産物の一部分を地元の直売所で売ったり、子供たちを含む住民の農業体験の場、交流の場として活用したりというように、広く公に有用な土地の活用をしてくれれば、特例として農地法の適用除外としてあげますよということです。また、併せて税制改正が行われ、農地を貸したとしても、相続税の納税猶予制度を継続して受けられるようになったので、その点からも、農地の賃貸借に対するハードルはぐっと下がったといえるでしょう。

 

さて、では農地を貸す場合に、地代をどのように設定するかですが、農地を賃貸借する場合の地代については、取引事例もあまり多くありませんので、収益分析法で求めていくことになります。固定資産税・都市計画税の年額を基準にその土地固有の事情と取引当事者間の事情を勘案して設定していくのは他の土地の地代の設定と変わりません。

 

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