わりと出ることがある不動産売却益と相続不動産を早く売るべき理由

  • 2019.07.15 Monday
  • 12:10

1.

不動産の処分を考え始めた時に頭をよぎるのは税金のことだと思います。

実際、売却のご相談の際に、二番目に尋ねられる質問は税金のことです(一番目は売却予想価格です)。

そして特に勘違いが多いのもこの税金のことです。

 

不動産を売却した時にかかる税金は(一般には)譲渡所得に対してのものです。つまり「不動産を買った値段より売った値段の方が高くて儲かったら税金を払ってくださいよ」ということです。

 

例えば3,000万円で買ったマンションが3,500万円で売れたというような場合には、儲かった500万円に対して課税されるというイメージです。

 

利益が出れば課税ということは、利益が出なければ課税されないということになります。仮に3,500万円で買ったマンションが3,000万円で売れたというような場合、この価格だけで見ると500万円の損ですから課税されないのではと思われるかもしれません。しかし実際には、計算をしてみないと分かりません。とはいえ、それほど難しい計算ではありません。

 

不動産売却価格ー取得費ー譲渡費用ー特別控除額=譲渡所得

 

で計算します。

 

〇不動産売却価格

不動産を売った価格です

 

〇取得費

以下を含みます

(1)土地建物そのものの購入代金

(2)購入した時に支払った仲介手数料、売買契約書に貼り付けた印紙代、登録免許税、司法書士に支払った登記手数料、そして不動産取得税

(3)増築・改築・リフォーム費用

(4)減価償却費

減価償却費ですが、

 

建物取得価格×0.9×償却率(木造;0.031、RC;0.015等)×経過年数

 

で計算します。

 

例えば10年前に新築で3,500万円でRCのマンションを買い、建物価格が2,500万円(土地1,000万円)というようなケースでは、

2,500万円×0.9×償却率0.015×10年=3,375,000円となり、3,375,000円が減価償却費(10年間で減った建物の価値)ということになります。この他に手数料等を350万円ほど支払ったと仮定すると、この場合の取得費は3,500万円から手数料350万円と建物減価償却費337.5万円を引いた28,125,000円となります。

 

〇譲渡費用

以下を含みます

(1)売却した時に支払った仲介手数料

(2)売買契約書に貼り付けた印紙代

(3)測量費

(4)登記費用

(5)借家人に立ち退いてもらうために支払った立ち退き料

(6)更地にするために支払った建物解体費用

 

例えば上述の10年前に3,500万円で買ったRCのマンションが3,000万円で売れたと考えましょう。減価償却費や手数料等を引いた物件の取得費は28,125,000円でした。そして譲渡費用として不動産仲介業者に仲介手数料1,036,800円を計上して計算してみますと

 

不動産売却価格30,000,000円ー取得費28,125,000円ー譲渡費用1,036,800円=838,200円

 

となり、3,500万円のマンションを3,000万円で売って、数字上は500万円の売却損のように見えますが、実際は838,200円の売却益が出ていることになるわけです。

 

またこのケースのように、不動産を買ったときの価格がはっきりと分かっていれば良いのですが、実際はそれが分からない場合も少なくありません。その場合は、概算取得費を使用します。概算取得費とは土地は売却価格の5%、建物は「建物の標準的な建築価額表(国税庁PDF)」を用いて計算していきます。

 

2.

さて、ここまでで取得費をいかに計上するかが節税の肝であることが理解できたのではないでしょうか。この取得費については、実は相続税が大きく絡んできます。例えば相続した不動産を相続の発生から3年10か月という期間内に売却できれば、支払った相続税を上述の取得費に加算できるのです(国税庁「相続財産取得費加算の特例」)。

 

したがって、相続に絡んで不動産を売却するのであれば、なるべくこの特例が使える期間内に売却するのが良いでしょう。

 

 

府株式会社 宅地建物取引士 永 秀一郎

 
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