近所の空き家が放置されて迷惑な時にできること

  • 2020.01.20 Monday
  • 14:25

古くなった空き家を解体して売りに出すという作業は、一日のタスクの後順位に回されることが多いものです。

特に、解体するためには費用がかかることから、二の足を踏まれる方が多いのも事実です。

また市場に出しても売れ難いことが分かっている物件ならなおさら、今の自分の財布からお金を出して処分費用を負担するということにネガティブなイメージを持たれる方も多いことでしょう。

 

しかし、空き家を空き家のまま放置することは決して問題解決にはなりません。また「今」自分のお財布からお金が出て行っていないように見えても、必ず「将来」利息付きで支払うことになります。

 

それは税金という形かもしれませんし、民法717条に規定される「所有者責任」を追求されるという形かもしれません。

厳しい言い方になりますが、近隣には大変な迷惑をかけていることを自覚しなければなりません。

 

さて、放置すれば著しく危険・衛生上有害となる恐れがあり、また景観を損なっている等の状態にある不動産は、市町村から特定空き家としての指定を受けることがあります。平成27年度には2,890件だったケースが平成30年度には4,910件と大幅に増加しています。詳細「空き家等対策の推進に関する特別措置法の施行状況等について」(国土交通省PDF)

 

それでは一体、特定空き家等に指定された場合、どのようなことが起こるのでしょうか。

 

まず市町村は、特定空き家の持ち主に助言・指導を行います。そしてそれでも改善されない場合には「勧告」が行われます。勧告が行われると、翌年分の固定資産税・都市計画税が、課税標準の特定の対象から外されます。これにより、最大で税額が約4.2倍になります。

 

それでも放置していると、命令が行われます。命令が行われれると罰則金50万円を払わなければなりません。

 

それでも放置していると、行政代執行が行われ、行政により強制的に空き家が解体され、その費用が請求されます。

 

ここまで、空き家の持ち主についてどのようなことが為されるのかを見てきましたが、では逆に空き家による被害を受けている側にできることはないでしょうか。特に風の強い日や空気が乾燥した日は恐ろしいですし、ゴミ捨て場になっていたり落書きがされて景観を乱し自分不動産の資産価値を下げていたり、犯罪の拠点となったりといった迷惑を被っている私たちの側にできることはないでしょうか。

 

一つは、地域の信頼できる宅建業者に調査と対応をお願いすること、もう一つは行政への通報です。

法律が施行されても空き家等の処分が一向に進まないのは、地域の和を重んじる日本人の特性が関係しているのではないかと思います。特にその空き家の持ち主が知り合いだったり知り合いの親戚だったりすると「なんとかしてくれ」直接言うのが憚られることもあるでしょう。

 

そのような場合には、地域の信頼できる宅建業者に事情を話し、調査と対応をお願いすると良いでしょう。おそらく放置空き家になるからにはなんらかの(経済的な)事情があることでしょうから、その辺りを踏まえて現実的な提案を所有者に対してすることで、なんとか問題の解決を図ることでしょう。仲介に長けた宅建業者は第三者的な立ち位置で動きますし、また法律を駆使して動きますので、和を乱す可能性も低くなります。結果、これが迅速に問題を解決する方法であることは間違いありません。ただ、慈善事業ではありませんので、仕事にならなければ100%で動いてもらうことは難しいかもしれません。

 

行政の動きを期待するのであれば、必ず通報を行うという過程を経なければなりません。行政の特性上、自ら動いて課題を解決するという仕事は期待できず、あくまでも市民の通報があったから動かなければならないという形にしてあげなければならないからです。ですから「市役所が何とかしてくれれば良いのに」とひたすら待っていても何も起こりません。ただし、特定空き家の指定をするにしても、「猶予期間を設けて云々〜」というような手順が設けられているので、時間はかかります。

 

いずれにしても、放置空き家は社会の迷惑であることを認識し、なるべく早く先手を打っておくことが全ての人にとって最良のこととなります。

 

府株式会社 宅地建物取引士 永 秀一郎

 
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