不動産の売買契約後に買主が亡くなったらどうなるのか

  • 2018.06.30 Saturday
  • 13:58

必要な不動産はその時の状況に応じて変わっていくものです。

 

例えば夫婦二人と子供三人の家族には3LDKや4LDKの家が必要ですが、子供たちが独立し、また配偶者が亡くなりということになってくると、このような家では広すぎますし、経済的にも負担が大きくなるでしょう。そうなってくるとやはり高齢で、長年住み慣れた土地であったとしても、現在の家を売って、新しい家を買って引っ越すというのが現実的な選択肢となってきます。特に現在では少子高齢化が進んできていますので、このようなご相談もかなり増えています。

 

しかし、新しい出発を心に決めて不動産を買うことになり、売買契約を結んだ後、残念なことに引渡しと決済の前に亡くなられてしまうこともあります。宅地建物取引士の試験にも登場するようなポピュラーなケースですので、決してありえない話ではないのです。

 

よく勘違いされることが多いのですが、決して、契約当事者が死亡した場合にはその契約自体もなくなるわけではありません。また、決して、相続人は当然に契約を解除できるわけではありません。

 

民法第896条によると、相続人は亡くなった方(被相続人)の財産に属した一切の権利義務を承継するとなっており、このケースのように新しく買う不動産の契約によって生じた権利義務は、相続人に承継されることになります。一般的には不動産の売買契約では「売買契約を破棄する時は、違約金として売買価額の10%を支払って白紙にしましょうね。手付金として既にその10%が払われている場合にはそれをそのまま違約金にしましょうね」という契約となることが多いですから、相続人はこの違約金を支払う(=既に支払った10%を諦める)ことによって契約を白紙に戻すか、そのまま売買契約を履行するかを選択することになります。

 

この場合、亡くなった方に配偶者とお子さんが数人おられるといった具合に、相続人が複数であることも多々あります。民法第898条によると、相続人が複数ある時は、相続財産はその共有に属するとされており、不動産の売買に基づく権利義務は相続人全員で、その相続分に応じて相続することになります。

 

またこれは比較的若い買主の場合のことが多いのですが、銀行融資を利用して、新しい家を買う計画だったかもしれません。銀行融資の場合、買主となる方の与信をもって融資の内諾を得られていることが多いものです。買主が亡くなられたということになると、融資の申し込みが無かったものとして扱われることが一般的です。従って、相続人は資金繰りも考慮に入れつつ、契約の履行を如何に進めるかを検討していくことになります。

 

ちなみに、相続人が契約を相続して(例えば亡くなった親御さんの代わりに、お子様の一人がこの家を買う契約を引き継ぐ等)の場合には、売主及び亡くなった買主の相続人が登記申請を行い、亡くなった買主の名義で登記が行われます。直接、相続人の名義に登記されるわけではありませんのでその点にも留意しておくことが必要です。

 

楽府株式会社 宅地建物取引士 永秀一郎

 

 

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