建物に未登記部分がある場合にはどんなリスクがあるのか

  • 2018.07.23 Monday
  • 14:40


不動産の現場では登記がされていない建物と遭遇することがあります。
よくある未登記建物である車庫や倉庫を始め、書斎や事務所として使うために、元々あった建物に付着させて増築した部屋の、この部屋の部分は未登記であったりします。
 
未登記となっている建物を建てたり増築したりした本人が、ずっとその建物の所有者であれば良いのですが、現実問題として、相続が発生したり、売買が行われたりという事情を経て、増築部分が登記されないままになっていることが多いのです。
 
ではこの未登記建物が未登記のままであると、どのようなデメリットがあるでしょうか。
 
◆◆◆未登記建物のデメリット◆◆◆
1.相続が発生した際に、相続人間でトラブルが発生する可能性がある(=未登記部分の所有者が登場する可能性がある)
2.適正価格での不動産の売却ができなくなる可能性がある
3.不動産を担保として融資を受けることができない可能性がある
4.行政からの是正措置命令を受ける可能性がある
5.借地上の未登記建物である場合、対抗要件がなく地主に対して弱い立場となる可能性がある
 
登記は第三者を含むすべての人に対して、この土地・建物は自分のものであると主張するためにあります。それはつまり、登記を備えていなければ、土地建物が自分のものであると主張できない場合があるということでもあります。
 
一般的には相続が発生した時に問題となるケースが多いようです。
 
例えば「八王子市大和田〇丁目△-□の家屋番号123-〇〇の建物をAにゆずる」というような遺言が存在した場合、Aは建物の全てが自分のものになったと考えるかもしれません。しかし123-〇〇ではない未登記部分の建物が存在した場合、この未登記の部分について第三者が所有権を主張してくる可能性が拭えません。
 
また、増築部分があることによって、法定建蔽率・容積率をオーバーしてしまうと、不動産の用途や資金調達に制限がでてきますし、行政の是正措置命令を受ける可能性があるため、その要因を勘案する必要から、適正な市場価格での取引は難しくなることでしょう。さらに、未登記建物であっても、行政が建物の存在を把握している場合には、固定資産税・都市計画税を課税してきているはずですが、行政が建物の存在を把握していなかった場合、以後の税額が増加してくるために、取引において減価要因とみなされることもあるでしょう。
 
結局、このようなリスク要因があるため、金融機関も未登記建物が存在する物件については原則融資を行いませんので、どうしても現状で取引するのならば大幅な減価とリスク要因を承知の上で、現金での取引を行う必要が出てきます。
 
したがって、未登記建物を含む不動産を売却する場合には、当該未登記部分についても、きちんと登記しなおした上で取引を行う必要があります。
この場合には「建物表題登記」を「土地家屋調査士」に依頼して行います。
 
建物表題登記に必要な書類は以下となります。
〇住民票
〇承諾書
〇印鑑証明書
〇建築確認の確認済証
〇検査済証(又は工事完了引渡証明書・工務店等の資格証明書・印鑑証明書の3点セット)
〇建物図面(土地家屋調査士が作成したもの)
〇委任状(申請人から土地家屋調査士への登記の委任)
〇現地調査報告書(土地家屋調査士が作成したもの)
 
建物表題登記に必要な費用は、大体7〜8万円のことが多いようです。
 
 
楽府株式会社 宅地建物取引士 永 秀一郎
 
不動産の売却、買い取りのご相談は
http://gafu.asia
メール info@gafu.asia
TEL 042-656-7414
 
併せて読みたい記事;
「借地上の建物を賃貸できるか」
「所有者が行方不明の不動産を売るには」

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